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味の傾向:秋田の実力派がつくる活性にごり酒。ふわっと甘い果実の香りとお米のミルキーなにおいが混ざって、ストロベリーミルクのような印象の香り。力強い炭酸が生むシュワシュワした口当たりは、爽快の一言だ。

合わせた料理:もつ煮込み、納豆味噌和え

値段(税込):1650円/720ml

僕の評価:75点/100点(シュワシュワ最高)

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 こんにちは~、日本酒ブロガーの神奈川健一です。

 今日は秋田のお酒をレビューします。「春霞(はるかすみ) 純米酒 赤ラベル 活性にごり生 R5BY」です。今年しぼったばかりのしぼりたて日本酒ですね。

 春霞というと、僕にとっては去年最大の衝撃を受けた1本だったので、今年もしっかりウォッチしていきたいブランドです。ちょうどいいところに秋田の友達がこの赤ラベル・活性にごりを送ってくれました。ナイス、マイフレンド!

こちらが衝撃の1本だった春霞


 このお酒は、春霞の定番純米酒「赤ラベル」の特別仕様で、普通はろ過される澱(おり)と呼ばれる酒粕部分をたっぷり含んでいます。さらに瓶詰めする際に生きた酵母を添加し、瓶内で再度発酵させるというすごい仕様になっています(瓶内二次発酵といいます)。そのため瓶内には二酸化炭素がむちゃくちゃ溶け込んでいて、強烈な発泡感を味わえるのです!楽しみですね~。
 
 スペックを確認しましょう。

 アルコール度 16%
 精米歩合 麹米50%/掛米60%
 日本酒度 不明
 酸度 不明
 アミノ酸度 不明
 純米、吟醸香あり、原酒?、生酒、にごり酒、瓶内二次発酵、穴なし栓

 モダンなスタイルの純米酒としては、ごく一般的な仕様ですね。おそらく原酒なのですが、確認は取れませんでした。やはり、にごり酒で瓶内二次発酵という点がキーポイントになります。さらに穴なし栓なので、瓶内の二酸化炭素が逃げることなく中に蓄積されています。開栓する時、丁寧に開けないとお酒が吹き出すやつです。いや~、楽しみですねぇ(笑)。

◆シュワシュワ・ストロベリーミルク

 開栓時に吹き出さないように開け閉めを繰り返して、なんとかキャップをはずしました。5分ぐらいかかりましたね。

 それでは、冷やした状態でグラスにそそぎましょう。おおおッ、豪快にシュワシュワ音がします!澱がきれいにお酒の中に広がり、真っ白なパウダースノーを思わせますね。他の色はほとんど見えません。まさに純白の外見です。

 香りを確認します。わお、ストロベリーミルクですね!洗練されていて、無駄な香り少ないです。穏やかな果実のにおいに、お米っぽいミルキーな印象。いや~、おいしい味わいを予感させます!

 飲んでみます。

 凝縮された甘味が、炭酸のシュワシュワ感で軽やかになっている!ゴキュゴキュいけるジューシー甘口酒だ!

 よっしゃ!期待通りの味です。これが飲みたかったんだッ。

 後味までしっかり甘いので、かなり甘口寄りなのですが、にごり酒特有のサラサラ感と炭酸のおかげで、とてもライトな口当たりに仕上がっています。
 
 酸味もそこそこあるので、より軽快な印象になっていますね。でも、味の主役はあくまで甘味と炭酸です。狙いがしっかりしているいいお酒です。

 お酒のパワーがかなり強いので、料理は濃厚でねっとりしたものがいいですね。冷奴や菜の花などでは力不足で、もつ煮込みや納豆味噌和えが好相性でした。牛すじ煮込みやユッケ丼、タレの焼き鳥なんかもいいでしょうね~。てりやき系もきっとおいしいそうです。

◆炭酸が抜けてもおいしい

 今回は1週間ほどで飲みきったのですが、炭酸が抜けにくく、また抜けても十分おいしかったです。炭酸で甘さを抑えているタイプの日本酒は、炭酸抜けると甘すぎる場合があるのですが、この春霞はそんなことはなかったですね。
 
 最初から最後までおいしく飲めたのは、きっと元になった通常版の赤ラベルがバランスいいからでしょうね~。日本酒王国秋田県の中でも、春霞が屈指の実力蔵だということがわかります。僕の手元には春霞のお酒はあと2本ありますので、今後のレビューもお楽しみに!

 「春霞 純米酒 赤ラベル 活性にごり生 R5BY」、冬の季節の限定酒は、期待を裏切らないスパークリング日本酒でした。安心して飲めますよ!

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