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味の傾向:静岡の酒蔵がつくる、熱燗がにあう純米酒。香りも味も控えめなタイプ。しかし、温めて口に含むと確かなうま味がじわ~っと広がり、そのきれいな味わいにうっとりする。静岡流熱燗酒だ。

合わせた料理:塩と海苔で楽しむ湯豆腐

値段(税込):1540円/720ml

僕の評価:75点/100点(静岡らしさ満載)

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 こんにちは~、日本酒ブロガーの神奈川健一です。

 今回は静岡県のお酒です!「杉錦(すぎにしき) 特別純米酒 生酛仕込み R4BY」となります~。

 杉錦は、昔に静岡旅行をした時に現地の酒屋さんで買ったことがありました。その時買ったお酒は、かなり極端な味わいの商品でして、正直楽しめなかったんですよね。それ以降、杉錦にはなんとなく苦手意識が残っていました。第一印象が自分の好みと大きく違っていると、それ以降に無意識に避けちゃうってこと、皆さんもありませんか?

 今回はよく行く酒屋さんが、杉錦の新規取扱いをスタートしたので、購入してみました。こういう機会があると、再チャレンジするきっかけになるから嬉しいですね~。前回の反省をいかして、蔵元のラインナップの中でも定番の1本をセレクトしてみました。

 スペックを確認しましょう。

 アルコール度 15~16%
 精米歩合 60%
 日本酒度 +9
 酸度 1.7
 アミノ酸度 不明
 純米、吟醸香なし、加水あり、火入れ

 アルコール度や精米歩合は、ごくごく普通の純米酒ですね。日本酒度と酸度が高めで、ややドライでシャープな印象を期待させます。熱燗がにあう銘柄だそうなので、数値がどう影響するのか、楽しみです。

◆静岡らしさたっぷりの味わい

 今回はしっかり温めて、熱燗状態で楽しみます。お酒の外見は、火入れの純米酒としては、ごく普通でしょうかね?ほんのり黄色がかっています。

 香りを確認しましょう。ほほう、熱燗した後の香りはごく穏やかですね~。ちょっぴりアルコールが揮発したようなにおいがありますけど、すぐ鼻が慣れるので感じなくなりますね。繊細な料理の香りも、邪魔しなさそうなタイプです。

 飲んでみます。

 ふわわ~っと滋味深いうま味が、心地よく口の中に広がります。澄んだお酒の味をめちゃくちゃたっぷり味わえる!

 これは、かなり静岡酒っぽいですね!すごく好みです!

 日本酒度が高いだけあって、甘味はほんのり感じるぐらいです。その分うま味が目立って、アルコール感と一緒に口の中で広がるんです。これがうまい!

 きれいな味わいなんですが、大吟醸のようなクリアな味わいとは違うのがいいですね。洗練されていると言うより、澄んだ味わいという感じです。これが個人的には静岡っぽいなぁと感じますね。

 料理は、繊細な出汁や塩味が効いたものがいけます!お吸い物とか、白身魚の刺身とかいいでしょうね~。生しらすも最高でしょう!自分は塩と刻み海苔で食べる湯豆腐をやりましたが、塩味が酒のうま味とフュージョンして、大変美味でした。おすすめです!

◆蔵の定番酒はマストバイ

 いや~、理想の静岡酒でしたね。杉錦は、静岡酒にしてはワイルドなイメージを個人的に持っていましたが、熱燗するとしっかり静岡っぽくなるところがさすがです。

 そして蔵元の定番酒から買うことのメリットも、再確認できましたね。定番商品は蔵の名刺みたいなものですから、入門しやすいお酒が選ばれるわけです。ついつい限定品に手を出しがちですけど、反省しないといけませんね(笑)。

 「杉錦 特別純米酒 生酛仕込み R4BY」、熱燗がとにかくおいしい、銘柄を代表するお酒です。安心してお買い求めください!

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