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味の傾向:彩來ブランドで有名な北西酒造がつくるチャレンジ酒。香りは、マスカット、メロンにアルコールの印象が入り込んでくる。味は、糖分を感じさせる強い甘みに、苦味と刺激がガッと混ざってくるダイナミックなスタイルだ。

合わせた料理:こんにゃくステーキ、ちくわともやしの和物

値段(税込):1375円/720ml

僕の評価:65点/100点(挑戦を応援したい)

◆◆◆

 こんにちは~、日本酒ブロガーの神奈川健一です。

 今回は埼玉県のお酒となります。「北西酒造 Prototype R5BY」です~。凝ったラベルで人気をはくしている、彩來(さら)をつくっている酒蔵さんの商品ですね。

 まったく知らなかったので調べてみると、どうやらチャレンジングな酒づくりを行った際に発売される商品のようです。過去にもいくつかのバリエーションが出ているみたいですね。試験醸造みたいな感じなのでしょう。
 
 購入のきっかけは、このお酒が醸造アルコール添加のお酒、いわゆるアル添の日本酒だったからです。いや~、めったに見かけないアル添の新商品とあっては、買わない選択肢はありません。純米酒にはつくれない味わいを期待しちゃいますよッ。

 スペックを見ましょう。

 アルコール度 16%
 精米歩合 60%
 日本酒度 不明
 酸度 不明
 アミノ酸度 不明
 醸造アルコール添加、吟醸香あり、生酒、加水あり

 アルコール度はやや高いので、味がはっきりしていると思われます。生酒なので、フレッシュさがどの程度出ているかも注目ですね。そしてなにより、アル添であることが重要です。アル添のお酒は、味が淡くなり、サラッとした軽い呑み口になる傾向があります。さて、このPrototypeはどうでしょうか。

◆どっしり甘いアル添酒!

 しっかり冷やしてグラスにそそぎます。ふーむ、きれいな見た目ですね~。ほぼ透明で、うっすら緑色かな?という程度。熟成はほとんどされていないようですね。

 香りを確認します。おおっ、しっかりしたフルーツのにおい!マスカット、メロンですね~。そこにアルコールのピリッとした刺激が混ざります。あ、アル添のお酒なんだ、って感じますねぇ。生酒らしいフレッシュさはそこまでありませんね。

 飲んでみます。

 うおッ、甘ッ!!めっちゃ糖分を感じる味わい。そして直後にゴリッと苦味と刺激が襲ってくる!!

 ををを?激甘系アル添酒というんでしょうか。はじめて味わうタイプのお酒です!

 かなり甘いです。これは糖分由来の甘味ですね。トロっとした舌触りもあり、まるで糖蜜のようです。

 そこに、やや強めの苦味と刺激が、ぐいっと入り込んできます。これはアルコールの味ですね~。醸造アルコールの添加が生み出した味わいでしょう。なかなかダイナミックな印象です。

 料理はけっこう迷いました。はじめて飲むタイプのお酒だったので、どうすればいいかわからなかったですね。うーん、味が濃いめの肴がいいとは思うのですが。牛肉や小魚の佃煮とか試してみたかったですね。他にはブルーチーズとかどうかな?と思いました。

◆じゃんじゃん挑戦してほしい

 アル添の新作として、たっぷり堪能させていただきました。正直なところ、いくつか欠点はありましたね。香りと味にアルコールの不自然な感じが出てしまって、アルコールを混ぜたお酒という印象が出てしまっているんです。これは改善の余地がある点ですね。

 しかし、新しい味わいにチャレンジする姿勢は、おおいに応援したいです!開栓から数日置くと、香りも味もバランスがよくなる印象がありました。アル添はまだまだ新しい味をつくるポテンシャルがあるはずです。次回の挑戦も期待しております!

 「北西酒造 Prototype R5BY」、新しい味への試み、ぜひ体験してみてください!

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