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味の傾向:滋賀県の人気酒蔵がつくる、蔵の定番酒。生クリーム、ピーチを思わせる香りが衝撃的。ふわっとしたまろやかな甘味も独特でおいしい。コスパがずば抜けている1本だ。

合わせた料理:ゴルゴンゾーラ・ピカンテ、納豆汁、ズッキーニのステーキ、マカロニサラダ

値段(税込):1430円/720ml

僕の評価:80点/100点(すばらしい個性)

◆◆◆

 こんにちは~、日本酒ブロガーの神奈川健一です。

 前回に引き続き、滋賀県のお酒をレビューします!「笑四季(えみしき) sensation 白ラベル R5BY」となります~。

 この前ご紹介したsensation(センセーション)・黒ラベルと並んで、蔵の看板商品となっている1本です。価格もお手頃で、まずこのお酒から飲んでほしいという、蔵元のメッセージを感じますね。それだけ自信があるということでしょう。



 黒ラベルとの違いは、おそらく香りのタイプが異なる点です。使用されている酵母(アルコールをつくってくれる微生物)が違っているので、お酒の香りが別物になっていると予想できます。香りが違うとお酒の印象も大きく変わりますからね~。さて、どんな風に仕上げているのでしょうか?

 スペックを確認しましょう。

 アルコール度 15%
 精米歩合 50%
 日本酒度 不明
 酸度 不明
 アミノ酸度 不明
 純米、吟醸香あり、加水あり、火入れ

 確認できる仕様は、sensation・黒ラベルとまったく同じです。やはり目立つのは、値段にそぐわない精米歩合の低さですね。黒ラベルは、その特徴がよく出ていました。この白ラベルはどうでしょうか?

◆こんな香り初めて!
 
 冷酒でグラスにそそぎます。外見を確認します。うむ、きれいですね~。透明感ばっちりです。火入れなのでほんのり黄色ですが、ほぼ透明に近いですね。精米歩合50%のお酒の特徴が出ています。

 香りをチェックしましょう。うおお!?すごいいい香り!なんだこれ、生クリーム?モンブラン?かなりクリーミーな印象を感じます。そこにピーチみたいな甘いイメージが混ざってくる。すげぇ、めちゃくちゃおいしそう。

 飲んでみます。

 「クリーミーな甘みが激ウマ。リッチでまろやかなモダン日本酒だ!」

 いいよ、これはいい!個性のしっかりした、めっちゃおいしい日本酒です!

 やや甘めですが、バランスの取れた中庸の味わいですね。後味はキリッとシャープにキレるので、杯を重ねるのが苦になりません。

 お酒の香りが口の中で広がるので、まるでカスタードクリームみたいな印象を受けます。これが絶妙!高アルコールでも原酒でもないのに、こういうイメージを感じさせる日本酒は少ないです。すばらしいですね。

 バランスのいいお酒なので、料理は何でも大丈夫です。個人的には、クリーミーな肴が似合う気がしますね~。脂肪分たっぷりのブルーチーズとか、マヨネーズ香るポテトサラダとか。工夫しだいで、いろいろな楽しみ方ができそうです。

◆モダン滋賀を代表する1本

 いや~、堪能させていただきました。sensation・黒ラベルは手堅い味わいでしたが、白ラベルはだいぶチャレンジングなお酒ですね。そしてそのチャレンジは大成功しています。ぜひ、皆さんにも飲んでほしいなぁ。

 日本酒は香りのバリエーションが少なく、それが個性でもあるのですが、この白ラベルの香りにはとても感心しました。つくり方次第でこんな味わいも実現できちゃうんですねぇ・・・。改めて、日本酒技術の奥深さを実感させてもらいました。

 「笑四季 sensation 白ラベル R5BY」、個性際立つ傑作酒でした。ぜひご自宅で飲んでみてください!

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