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 こんにちは~、日本酒ブロガーの神奈川健一です。

 この文章を書いているのは2024年の8月上旬ですが、むちゃくちゃ暑い日々が続いております。連日の最高気温が35度!夜は熱帯夜で28度!とか、どないせーっちゅうんねんと言いたくなるような天気です。自分は冬より夏が好きなタイプなのですが、さすがにもうちょっと手加減してくれよと思ってしまいますね。

 こうなると個人的に問題なのが、晩酌で日本酒が飲めなくなることです。ここ数年、真夏の日本酒がだんだんキツくなってきたのですが、ここまで気温が上がるともうお手上げです。酒飲みてー!という気持ちが起きませんし、頑張って飲んでみても杯が進まないんですよ。あんなにおいしく飲めた数ヶ月前が恨めしいです。

 しかし、なぜ日本酒は、夏に楽しむお酒としては微妙なのでしょうか。ビールは言うまでもなく、ワインや焼酎・ウィスキーハイボールなどはガンガン飲まれているのに、なんか日本酒だけ仲間外れのような気がします。そこで今回は、その理由を考えてみました。

◆原因その1:日本酒はアルコール度が高い

 日本酒は、お酒の中でもアルコール度がかなり高い方です。これは真夏に飲むのが難しくなる原因として、かなり大きいでしょう。夏に飲み物を飲む時に、必ずやりたくなることがあります。それは「のどを鳴らしてゴクゴク飲む」こと!のど越しで感じる快感こそが、真夏の飲酒の醍醐味です。しかし、悲しいかな、日本酒はアルコール度数が高すぎるので、これができないのですね。もしゴクゴク飲んでしまったら、体内のアルコール度数が急激に上がって、すごく危ないでしょう。
 
 また、夏バテぎみになってくると胃腸が弱るわけですが、日本酒ぐらいアルコール度が高いと、刺激が強すぎてこれまたよくないんですね。疲れた体をさらに痛めつけるようなものなので、夏に日本酒が敬遠される理由の1つと言えるのではないでしょうか。

◆原因その2:日本酒はおいしすぎる

 言うまでもないですが、日本酒はとってもおいしいお酒です。そのおいしさの特徴は、豊かな味わいだと言えるでしょう。酸味・苦味に加えて、甘味・うま味がたっぷり含まれているので、満足感が半端ないのですね。しかし、真夏ではこれが仇になります。

 暑い季節には、さっぱりしたものがおいしく感じられるじゃないですか。例をあげると、冷やし中華やネギ塩ダレチキンとか、そうめんなんかも同様ですね。それに対して、日本酒は味が豊かすぎるんですよ。食べ物に例えると、クリームシチューやカレーうどんだと思うんです。真夏に飲むには、ちょっとこってりしすぎているんですね。

 また、これは個人的な都合なのですが、夏に料理といっしょに日本酒を飲むとけっこう問題が発生します。自分はメインの料理をお酒と一緒に飲むのが好きなのですが、日本酒は食べ物と合わせると味がふくらむので、食事全体がさらに豊かに感じられるんですね。真夏にめちゃくちゃ厚みのある味を食べる(飲む)・・・これがなかなか辛いんです。

◆日本酒好き的真夏対策

 では、自分は真夏に日本酒を楽しむために何をしているかと言うと・・・あきらめています(笑)。自宅で日本酒飲むのは一旦あきらめる!無理やり飲もうとしても、好きなお酒が楽しめません。逆に嫌いになるぐらいだったら、ここはいさぎよく飲まないのがいいだろうと思っています。35度オーバーの酷暑なんて、日本酒には想定されてないんじゃーい!暑さが落ち着けば、日本酒は必ずおいしく飲めるはずですからね。

 あと、お店で飲むというのもいいと思います。食事は楽しむ場所、シチュエーションが変わると、味も変わるものです。日本酒に力を入れているお店は、夏でもお酒を楽しめる工夫をたくさんしています。実際自分も試してみましたが、常温や熱燗のお酒が驚くほどおいしかったですね。真夏においしい日本酒は、きっと飲み屋さんにあるのだと思います。

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 あまりに暑いのでこんな記事を書いてしまいました。まさか、こんなに長期間日本酒飲めないとは予想していなかったもので・・・。正直なところ、ビールやワインでなんとかしのいでいる状況です。好きだった夏のベランピングもできず、フラストレーションがたまるばかりですよ。うがー!!

 もともと夏は日本酒の売上が落ちる季節なのだそうですが、2024年はより一層厳しいのかもしれませんね。早く落ち着いた気候になって、安心して日本酒を楽しみたいものです。