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味の傾向:2021年にスタートした、福島発クラフトサケ醸造所の定番酒。副原料にホップを利用している。ミント、スイカを感じさせる甘い香りに、リッチでまろやかな甘味うま味を持った味わい。それでいて飲みやすいのが長所だ。

合わせた料理:梅干し、ブルーチーズ+クラッカー

値段(税込):2420円/500ml

僕の評価:75点/100点(ホップクラフトサケ戦国時代)

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 こんにちは~、日本酒ブロガーの神奈川健一です。

 今日は福島のお酒をレビューします。「haccoba(はっこうば) はなうたホップス 2023BY No.3」となります!副原料を使用した、クラフトサケと呼ばれるジャンルの1本ですね。

 haccobaは3年前に当ブログにてレビューしています!当時、haccobaは蔵を立ち上げたばかりで、クラウドファンディングで購入した試験醸造のお酒を記事にしました。飲んだ時は衝撃だったなぁ。そのお酒もホップを使ったものでして、それをブラッシュアップして完成したのが、今回のはなうたホップスになります



 多くの酒屋さんや飲み屋さんで見かけるようになったクラフトサケですが、当時を思うと感慨深いものですね~。さまざまな副原料を使ったクラフトサケの商品の中でも、個人的にはホップを使ったものが好きなんです。この前購入した稲とアガベのお酒もホップを利用していましたね。いろいろな蔵で利用が広まるといいな~と思っています。

 スペックを確認しましよう。

 アルコール度 13%
 精米歩合 88%
 日本酒度 不明
 酸度 不明
 アミノ酸度 不明
 ホップ使用、吟醸香あり、生酒、原酒(たぶん)、おりがらみ

 3年前に飲んだ試験醸造と比べると、アルコール度がわずかに違うだけですね(以前は12.5%)。精米歩合も同じで、初期の設計図をしっかり守っているようです。ただ、公式の解説を読むと、添加するホップの量は初期に比べて5分の1程度になっているそうです。香りバランスの進化が期待できそうですね。

◆リッチな味わいと軽い呑み口

 冷酒でグラスにそそぎます。見た目を確認しましょう。ほどよくにごっていますね~。そしてうっすらピンクがかっています。これはホップ特有の色素なのだそうですよ。ホップ・クラフトサケのトレードマークですね。

 香りを確認します。お、いいですね。香りをかぐ楽しみこそが、クラフトサケの長所ですよ。ハーブっぽい爽やかな香りは・・・ミントでしょうかね。そこに瓜っぽい、青っぽくて甘いにおいがあります。スイカを思いおこしますね。普段日本酒では感じられない、特別な香りが混ざるのがいいです。

 飲んでみます。

 「甘味とうま味がめちゃくちゃ濃厚でリッチな味わい!それでいて飲みやすいので、気軽に飲めちゃう!」

 甘さ爆発ですね!とはいえコッテリしているわけではないので、軽やかなのがニクいです。

 とにかく豊かな甘さとうま味がたっぷり詰まっています。こういうお酒が好きな人にはたまりませんねぇ。個人的にはクラフトビールのIPAなどを思い出させます。分厚い味わいですね。

 そして、アルコールの強さを感じさせないのも大きなポイントです。お酒特有の刺激と苦味がぜんぜんない!12%の白ワインと比べても、こっちが軽いんです。これぞ日本酒マジックですね。

 すごく塩味が欲しくなる味わいなので、お好みの塩辛い食べ物に合わせて飲んでみてください。個人的には梅干しがよかったですね。酸味も感じないお酒なので、塩味と酸味を梅干しで補ってあげるのが、好みの飲み方でした。濃厚な味ですが、お酒としては軽いので、いろいろな楽しみ方ができると思いますよ。

◆進化する定番

 クラフトサケの王道、ホップのサケを楽しませていただきました。同じくホップを使った稲とアガベの商品とは、明確に違う味わいだったのがよかったですね。自分はドライよりの味わいが好みなので、稲とアガベをひいきにしていますが、これは好みの問題でしょう。

 毎年毎年少しづつ改良を続けて、この味にたどり着いているんだよなぁと考えると、飲むのが楽しくなります。地道な努力でしか最高の味にはたどり着けないのでしょう。まだまだ進化するクラフトサケに注目していきたいです。

 「haccoba はなうたホップス 2023BY No.3」、濃厚だが飲みやすい、日本酒にはない味わいです。ぜひトライしてみてください!

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