門前仲町「魚三酒場」下町居酒屋の入門店 : 神奈川健一のお酒ブログ

こんにちは、お酒ミライの神奈川建一です。

先日、僕の原点ともいえる居酒屋、門前仲町の「魚三酒場」へ行ってきました。

魚三酒場はその名の通り魚中心の老舗居酒屋ですが、驚異的な魚の鮮度、CPの良さでおじいさんの常連を中心に大人気のお店。

その昔、友達に連れていってもらった魚三酒場は、酒と魚を求める魑魅魍魎なおっちゃん相手に、女将達がコワモテであしらっていく様なぶっ飛んだお店。チェーン店しか知らなかった自分にとって、そりゃあ驚いたもんです。なにせ注文1つお願いするのだって、当時の自分には困難だったのですから。

お酒なブログをはじめるにあたって、原点を確認したい！という思いで、門前仲町に向かいました。

深川不動からも近い大通りの商店街、おお、いるいる、開店前の行列です。今日は正月明けの平日なので、おじいさんと言えるレベルのおじさんたちメインの行列です。土曜日とかは今や若い女性が多いそうですな。

しかし、おじいさんの行列って凄い・・・。道行く人は慣れてるのか、軽くスルーしていきますｗ

開店。お客さんがビルにドンドン吸い込まれていきます。ここはビル全部が魚三酒場という凄い構成。キャパシティは相当のものですが、やはり1階か2階のカウンターで飲みたい。「3人以上は3階以上にいってねー！」との女将の声。カウンター狙いなら2人までが正解のようですな。僕はピンだったので、なんとか2階のカウンター奥に席をゲット。うおお、この狭いコの字型カウンターがたまらないのです。

全員着席すると、なんと升酒が配られる！ををを、なんですかと思ったら、新年のサービスらしい。無垢の升が眩しい。粋だなぁ。

全員で乾杯すると、マグロのたたき売りがスタート。もう、のっけからテンションが上ります。「中落ち欲しい人～！」「中トロ欲しい人！！」、おし、僕も手に入れるゼ。

中トロ650円。これ、これだよ僕をこの道に引きずり込んだのは！箱型に切られたマグロが僕を狂わせる！食べてみると、ちょっと凍った感じがいかにも魚三って感じです。中トロなので、溶けるまで少し待とう。

瓶ビールを注文（520円）。ここに来る前に折原商店で日本酒飲んでたので、ビールが無性に飲みたかったのです。カンター一人飲みは瓶ビールが似合うと思うのだ。

温かいものが欲しかったので、大根煮260円をお願いする。アラで煮こまれた大根。意外と薄味で、大根は固め。ほくほく食らう。

店内は騒がしくなってきたけど、狭いのに皆マナーが良い。名店は客を教育できる店だよなぁって思う。一人飲みでデジタルウォークマン聴きながら黙々と食べてるおじいちゃんとかいる。いいなぁ。

周りからカキフライの注文がどんどん入る。むう、人気なのか。そんなの気にしないもんね！お、注文したのがきたぞお。

イカかき揚げ330円。途中で割れちゃったんだろうかｗ　見た目はちょっとイマイチだが、味は凄い。特に小麦粉のふんわり具合が絶妙で、めちゃくちゃご飯欲しくなる。残念ながら、ここは寿司でも頼まないとご飯出ないけど。

アジフライ410円。揚げ物好きとしては頼まないわけにはいかない！晩杯屋の4倍のお値段、が、その価値はある。食べると口の中でアジが溶けてしまうのだ。まるで中トロを口に含んでるかのよう。くっそー、うますぎる。板前を呼べ！褒めるぞ！

・・・・・店の空気に負けました。カキフライ430円。見た目普通ですが、食べてみるとでっかい牡蠣がみっちり詰まってる。これ、2個まとめてるのかな？とにかくギューギュー詰めになってる。濃厚もいいところ。カキフライマニアじゃないけど、頷ける逸品だぜ。

ふいー、満足。そして〆はやはりこのぶりつゆ（100円）です。年季の入りまくったお椀がまたいいんです。味はダシががっつり出ていて、これだけで残ったビールが飲みきれるほど。はあ、美味しい。

こんなところで1時間ほど経過しましたね。僕と同じくちらほらお会計の方がいて、魚三のお客さん回転単位は１時間が正しいのだなぁと確認。この辺りも昔のままですね。お会計はきっちり２７００円。うーん、美味かった！

名店「魚三酒場」、僕は最近居酒屋が好きになった人ほど行ってほしいです。なぜなら下町居酒屋を知るには絶好のお店だから。下町居酒屋というのは、お客がお店を助けて、手伝って成り立っているもの。「お客さま」ではなく「お客さん」で臨むべき文化です。注文だって店員さんに気を使ってするもの、席なども譲り合いが大切です。その文化がこういうお店を支えてるのだと知ってほしいものです。

やっぱり魚三酒場は何年経っても魚三酒場だった。素晴らしい！また寄らせていただきます！

魚三酒場
東京都江東区富岡１−５−４
16:00～22:00 　定休日：日曜・祝日