こんにちはー、日本酒ブロガーの神奈川健一です。
今日ご紹介するのは、このカッコイイ戦国武者兜が目印のお酒、岩手の「赤武」、その「熟成生酒」だ!
これはですねぇ、語りたいことがありすぎて困るんですが、簡潔にいくぜ!
その1
東日本大震災で蔵が全壊したが、移転して立ち直り、加えて跡継ぎである6代目が帰郷して新ブランド「赤武」を立ち上げた・・・これが赤武のブランドストーリーである。これだけ聞くと、こう言うのは失礼だけどよくある物語に感じる。しかし、6代目の年齢が23歳(28年現在)というところが、ビックリ!
そう、今活躍してる若手蔵元と呼ばれる、30代~40代の蔵元より一回り若い。現在地酒業界で主流のお酒を経験して、作り手になった人物なのだ!これは、どういう酒造りをしていくか、めちゃ興味あるよ!
その2
お酒の名前、「熟成生酒」だけど、これは上槽(お酒を搾って、酒粕と分離すること)した後、加熱処理をしないで熟成し、そのまま出荷したお酒だということ。火入れで殺菌処理しないと、日本酒は腐造の危険があるんだけど、極めて独特の風味が出るので、日本酒マニアの間で少しづつ話題になってる作り方。
まあ、とにかく超マニアックなお酒だということデス!そんなお酒を、さらっと出してくるあたり、赤武の技術力と市場に対するセンスの良さを感じちゃう。くう、煽り上手。しかも安いんです、これ(720mlで1296円!)。
いや~、僕としては色んな事が初体験なお酒なんで、お店で見かけた途端即レジに向かったね!「赤武」はいろんな酒屋が取扱いを開始していて、勢いあるなーなんて思ってて。飲み屋でも何度か飲んだんだけど、どれも驚きの旨さで、舌を巻く勢い。この「熟成生酒」もお店で飲んで、なんだこれは!?と脳がぶっ飛んびましたよ。そりゃもう、岡本太郎ばりに!
それにしても、こういう立ち上げたばかりの無名なブランドでも、味が良ければすぐ取扱い店舗が出てくるあたり、地酒酒店の存在って日本酒にとって幸運だなーとしみじみ思う。酒屋がリスク取って、蔵元を育ててるわけです。東京における地酒屋の走りって、おそらく池袋にあった甲州屋だけど、その時の芽が、見事に今咲いてるわけですねぇ。ほんと先人には感謝しかありません。
クールなラベルデザイン!「赤武」って名前に色が入ってるので、基本的に暖色系しか色を使わないみたい。白地や黒地を使う場合も、兜のイラストは赤だったりして、拘ってるのね。どうやら蔵のメンバーの1人のデザインらしいのだけど、メンバー平均年齢が20代ってのも納得のラベル だよ、これ。
熟成生酒の文字。今後増えてくるかもしれないから、覚えておくといいかも。
さあ、レッツ開栓!
日本酒の栓って、各社共通のを使ってるところも多いけど、赤武はオリジナルの刻印入り。うむうむ、開ける人の気分を盛り上げる術を知ってるのう!(偉そう) キリッと冷酒でスタート。
トクトクトクトク、トトトトトトットッ・・・・ッチョン
ごくごくごく、・・・・・!!!!うーまーいーぞーーーーーーーーーー!!!!!これは!今までにない味!うおおお、これが生熟成かッ。これは先輩諸氏がハマるのも頷けるっ。というか、飲め!皆飲め!
えー、興奮してしまったけど、味を説明すると、古酒の様な熟成感あるコクがあるんだけど、それがマロン味の不思議な甘さに包まれているというか・・・。こんな相反する味の両立、初体験だよ!
例えるなら。普通の生酒がもぎたて果実なら、この熟成生酒は腐る直前の果物と言える。そして果物は熟れて腐る一歩手前が一番美味しいのは周知の事実。まさに、そのギリギリの瞬間を切り取って瓶詰めしたような味だ。いやー、これが20代杜氏の作品!?末恐ろしいわ。
そして追加の説明なんだけど、実はこのお酒は醸造アルコール添加のアル添日本酒。その、アル添の使い方の上手さも凄いけど、きっとこれは腐造対策じゃないかと思う。
もともとアル添は明治時代以降、天然酵母で作る江戸時代までの腐造しやすい造りを安全にするために導入されたもの。今の時代でも日本酒を生で貯蔵するのはリスクがあるから、失敗しにくいアル添で醸造を行ったんじゃないかな。そこまで考えて設計してるとすると、もう凄い。めっちゃ尊敬する。
いやー、久しぶりにあっという間に飲みきったお酒でした。実は同時に純米のひやおろしも買っているんだけど、そっちと同時に飲みながらの瞬殺。酔っ払いつつも、そのお酒に手が伸びてしまう時、「ああ、自分はこのお酒大好きなんだなぁ」って思います。「赤武」には、まさにそれがありましたね。
僕の好みにビンビンに響く逸品でした「赤武 熟成生酒」。もし貴方が変わったお酒が好きだったり、甘口で変わったお酒を探していたら迷わずお勧め。決して飲みにくくないので、誰にでも飲んでみてと言いたいお酒だ!
超お勧めだよッ。
名称:赤武 熟成生酒(アル添 生酒 本醸造?)
精米歩合:60%
酒米:不明
アルコール度:17%
日本酒度:不明
酸度:不明
蔵元情報:赤武酒造 株式会社
購入価格(税込):1296円/720ml
購入日:平成28年10月8日
購入店:かがた屋酒店(店頭)
神奈川建一()
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今日ご紹介するのは、このカッコイイ戦国武者兜が目印のお酒、岩手の「赤武」、その「熟成生酒」だ!
これはですねぇ、語りたいことがありすぎて困るんですが、簡潔にいくぜ!
その1
東日本大震災で蔵が全壊したが、移転して立ち直り、加えて跡継ぎである6代目が帰郷して新ブランド「赤武」を立ち上げた・・・これが赤武のブランドストーリーである。これだけ聞くと、こう言うのは失礼だけどよくある物語に感じる。しかし、6代目の年齢が23歳(28年現在)というところが、ビックリ!
そう、今活躍してる若手蔵元と呼ばれる、30代~40代の蔵元より一回り若い。現在地酒業界で主流のお酒を経験して、作り手になった人物なのだ!これは、どういう酒造りをしていくか、めちゃ興味あるよ!
その2
お酒の名前、「熟成生酒」だけど、これは上槽(お酒を搾って、酒粕と分離すること)した後、加熱処理をしないで熟成し、そのまま出荷したお酒だということ。火入れで殺菌処理しないと、日本酒は腐造の危険があるんだけど、極めて独特の風味が出るので、日本酒マニアの間で少しづつ話題になってる作り方。
まあ、とにかく超マニアックなお酒だということデス!そんなお酒を、さらっと出してくるあたり、赤武の技術力と市場に対するセンスの良さを感じちゃう。くう、煽り上手。しかも安いんです、これ(720mlで1296円!)。
いや~、僕としては色んな事が初体験なお酒なんで、お店で見かけた途端即レジに向かったね!「赤武」はいろんな酒屋が取扱いを開始していて、勢いあるなーなんて思ってて。飲み屋でも何度か飲んだんだけど、どれも驚きの旨さで、舌を巻く勢い。この「熟成生酒」もお店で飲んで、なんだこれは!?と脳がぶっ飛んびましたよ。そりゃもう、岡本太郎ばりに!
それにしても、こういう立ち上げたばかりの無名なブランドでも、味が良ければすぐ取扱い店舗が出てくるあたり、地酒酒店の存在って日本酒にとって幸運だなーとしみじみ思う。酒屋がリスク取って、蔵元を育ててるわけです。東京における地酒屋の走りって、おそらく池袋にあった甲州屋だけど、その時の芽が、見事に今咲いてるわけですねぇ。ほんと先人には感謝しかありません。
クールなラベルデザイン!「赤武」って名前に色が入ってるので、基本的に暖色系しか色を使わないみたい。白地や黒地を使う場合も、兜のイラストは赤だったりして、拘ってるのね。どうやら蔵のメンバーの1人のデザインらしいのだけど、メンバー平均年齢が20代ってのも納得のラベル だよ、これ。
熟成生酒の文字。今後増えてくるかもしれないから、覚えておくといいかも。
さあ、レッツ開栓!
日本酒の栓って、各社共通のを使ってるところも多いけど、赤武はオリジナルの刻印入り。うむうむ、開ける人の気分を盛り上げる術を知ってるのう!(偉そう) キリッと冷酒でスタート。
トクトクトクトク、トトトトトトットッ・・・・ッチョン
ごくごくごく、・・・・・!!!!うーまーいーぞーーーーーーーーーー!!!!!これは!今までにない味!うおおお、これが生熟成かッ。これは先輩諸氏がハマるのも頷けるっ。というか、飲め!皆飲め!
えー、興奮してしまったけど、味を説明すると、古酒の様な熟成感あるコクがあるんだけど、それがマロン味の不思議な甘さに包まれているというか・・・。こんな相反する味の両立、初体験だよ!
例えるなら。普通の生酒がもぎたて果実なら、この熟成生酒は腐る直前の果物と言える。そして果物は熟れて腐る一歩手前が一番美味しいのは周知の事実。まさに、そのギリギリの瞬間を切り取って瓶詰めしたような味だ。いやー、これが20代杜氏の作品!?末恐ろしいわ。
そして追加の説明なんだけど、実はこのお酒は醸造アルコール添加のアル添日本酒。その、アル添の使い方の上手さも凄いけど、きっとこれは腐造対策じゃないかと思う。
もともとアル添は明治時代以降、天然酵母で作る江戸時代までの腐造しやすい造りを安全にするために導入されたもの。今の時代でも日本酒を生で貯蔵するのはリスクがあるから、失敗しにくいアル添で醸造を行ったんじゃないかな。そこまで考えて設計してるとすると、もう凄い。めっちゃ尊敬する。
いやー、久しぶりにあっという間に飲みきったお酒でした。実は同時に純米のひやおろしも買っているんだけど、そっちと同時に飲みながらの瞬殺。酔っ払いつつも、そのお酒に手が伸びてしまう時、「ああ、自分はこのお酒大好きなんだなぁ」って思います。「赤武」には、まさにそれがありましたね。
僕の好みにビンビンに響く逸品でした「赤武 熟成生酒」。もし貴方が変わったお酒が好きだったり、甘口で変わったお酒を探していたら迷わずお勧め。決して飲みにくくないので、誰にでも飲んでみてと言いたいお酒だ!
超お勧めだよッ。
名称:赤武 熟成生酒(アル添 生酒 本醸造?)
精米歩合:60%
酒米:不明
アルコール度:17%
日本酒度:不明
酸度:不明
蔵元情報:赤武酒造 株式会社
購入価格(税込):1296円/720ml
購入日:平成28年10月8日
購入店:かがた屋酒店(店頭)
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神奈川建一()
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